Muse・dots・Grok Bot・Gemini Sparkを比較|常時動くAIエージェントはどれを選ぶか

常時動くAIエージェント料金・承認・データを比較(比較図) AIエージェント

この記事の要点

Meta が日本での提供を公式に告知していて、有料契約なしで使用制限つきの無料の範囲から始められるのは Muse だ。Grok Bot の無料トライアルは、今も始められるかを確認できていない。

ChatGPT Pro、The X Subscription の Premium 以上、Google AI Pro 以上のどれかをすでに払っているなら、その契約に含まれる dots・Grok Bot・Gemini のタスクから試すと、追加料金なしで始められる。

Claude Duet は米国だけの研究プレビューで、日本では選べない。

Meta の Muse が、2026年10月23日から日本で使えるようになった。本記事は Muse と、OpenAI の dots、x.ai の Grok Bot、Google の Gemini Spark を、日本で使えるか・入口でいくら払うか・何に承認が要るか・データがどう扱われるかの4点で並べる。米国限定の Claude Duet は、参考として日本で使えるか・料金・端末・承認の表に加える。

  1. 常時動くAIエージェントは何をするものか
  2. 日本で使えるか
    1. 日本での提供を公式に告知しているもの (Muse・Gemini Spark)
    2. 除外地域に日本が入っていないもの (dots と、Grok Bot の @bot のタグ付け)
    3. 米国限定のもの (Claude Duet)
  3. 料金と使える量
    1. Muse の無料の範囲と有料プラン
    2. dots・Grok Bot・Gemini のタスクの入口のプラン
    3. 使える量の数え方の違い
  4. 動くモデル・使える端末・連携先
    1. Muse の日本向けの連携先と、まだ進行中の連携
    2. dots と Grok Bot の端末と自動化
    3. Gemini のタスクの連携先と、米国の英語の利用者に限られる機能
  5. 承認が要る操作と、任せられない操作
    1. Muse の確認の仕組み
    2. dots の動き方の選び方
    3. Grok Bot の承認と自動レビュー
    4. Gemini のタスクの許可と例外
    5. Claude Duet の承認 (参考)
  6. 会話や作業のデータはどう扱われるか
    1. Muse のデータと Meta のアクセス
    2. dots の記憶と消し方
    3. Grok Bot のデータと規約
    4. Gemini のアクティビティの保存期間
  7. 各社が認めている限界と、Muse の共有リンクの件
    1. 悪意のある指示への対策についての各社の記述
    2. Muse の共有リンクで見つかったページ (報道)
  8. どれを選ぶか
    1. 契約なしで試したい場合
    2. ChatGPT Pro をすでに払っている場合
    3. X の契約 (The X Subscription) がある場合
    4. Google AI Pro 以上を使っている場合
  9. 確認した公式情報と、この記事で試していないこと
  10. よくある質問
    1. 18歳未満でも使えるか
    2. 会社や学校のアカウントで使えるか
    3. 使える量を使い切るとどうなるか
    4. Muse の円の料金はいくらか
  11. まとめ
  12. 参考資料

常時動くAIエージェントは何をするものか

通常のチャットの使い方は、画面を開いて質問し、答えを受け取るところまでが一回のやり取りになる。ここで並べる5つのエージェントは、クラウド上に専用のコンピューターとブラウザを持ち、頼まれた作業をそこで進める。たとえば Muse は、目標を伝えると計画を立て、ブラウザを開いてフォームに入力するなどの操作を利用者に代わって行い、メールの送信や商品の購入の前には本人に確認すると Meta は説明している。各社とも、クラウド側の作業は手元のアプリや端末を閉じても続くと説明している。ただし、手元のコンピューターや Chrome を使わせる場面では端末側が動いている必要があると、OpenAI (dots) と Google (Gemini のタスク) は書いている。Muse には Mac のファイルやアプリを使う機能、Grok Bot には許可した場合だけ手元のコンピューターでコマンドを実行する設定もあるが、この2つの機能が手元の端末に求める条件は、本記事では確かめていない。Gemini のタスクのスケジュールについては、公式の記述にも食い違いがある (後述)。

Muse は、Meta が2026年9月8日に発表した個人向けの AI エージェントだ。利用者ごとに用意される専用のクラウド上のコンピューター「Muse Secure VM」(VM は仮想マシンのこと) で動き、その中に専用のブラウザを持つ。時間のかかる作業は、利用者がアプリを閉じた後も続ける。状況が変わったときや、メールの送信・商品の購入など承認が要るときには通知が届くと、Meta は日本語の発表記事で説明している。

dots は、OpenAI が2026年9月29日に発表した、ChatGPT の中で使う常時動くエージェントだ。公式の表記は小文字の dots で、1体のものは dot と呼ばれる。GPT-6 Astra で動き、クラウドに自分のコンピューターとブラウザを持つ。OpenAI の発表ページにある2026年11月3日付の更新で、dots を動かすモデルに GPT-6.1 Terra が加わり、dot は作業の部分ごとに異なるモデルを使えるとされた。利用者のコンピューターの電源が切れていても、クラウドでの作業は続けられると OpenAI は書いている。手元のコンピューターをつないで、そのファイルやアプリを dot に使わせるときは、そのコンピューターがオンラインで、ChatGPT のアプリが開いている必要がある。

Grok Bot は、x.ai で2026年8月11日にベータとして公開された常時動くエージェントだ。発表ページの運営者の表記は SpaceX Super Intelligence LLC になっている。2026年11月2日に確認した範囲では、ベータの終了や一般提供の告知は見つけられなかった。Bot は、ブラウザ・ファイル・ターミナルを持つクラウド上の常設のコンピューターで作業する。このコンピューターは Bot ごとではなく利用者のアカウントに割り当てられる。同じアカウントのすべての Bot が、ファイル、ブラウザのログイン状態、コマンド操作で使う認証情報 (ログインに使う情報) を共有する。Bot を分けても、Bot ごとに触れる範囲を区切ったことにはならない。そのコンピューターは Cursor のクラウドで動いている。Grok Bot のアプリやノートパソコンを閉じても、クラウド側の作業は止まらないとドキュメントは書いている。

Gemini Spark は、Google が2026年5月19日に発表した、Gemini アプリの中で動くクラウドのエージェントだ。パソコンを閉じているときやスマホがロックされているときでも、バックグラウンドで動くと Google は説明している。Google のヘルプでは、いまは「タスク」(Tasks in Gemini) という名前に変わっている。5月から Spark をベータとしてテストしてきて、わかりやすくするために名前を変えたという説明だ。名前が変わった後も、ヘルプは Gemini がタスクを処理する機能を試験運用の段階 (experimental) としている。本記事では、見出しでは検索で使われている Gemini Spark の名前を使い、本文では現在の名前で「Gemini のタスク」と書く。

ただし、端末の電源が切れているときにスケジュールが動くかについては、Gemini のヘルプの2つのページで書き方が違う。スケジュールのページは、クラウドで動くので端末の電源が切れていても動くと書いている。使い方のページは、タスク モードがオフか端末の電源が切れているとスケジュールは動かないと書いている。公式の記述だけでは、どちらが正しいかは決められない。端末の電源を入れ、タスク モードをオンにしたままにしておけば、どちらのページの書き方でも、スケジュールが動かないとされる条件には当たらない。それでも予定の時刻は目安で、Gemini アプリの利用が急に増えると遅れることがある。使用量の上限に達しているときや、すでに15個のタスクが動いているときは、スケジュールは実行されない。手元の Chrome を使う作業では、Chrome も起動したままにしておく必要がある。

Claude Duet は、専用のブラウザを持つ仮想マシンで動くため、利用者のノートパソコンやスマホの電源が入っている必要はないと Anthropic は書いている。接続したアカウントの確認は数時間おきで、常時監視ではない。日本では使えない事情は、次の節で扱う。

エージェントがブラウザを操作する仕組みそのものは、詳しくはブラウザ操作AIエージェントの比較記事で解説している。

日本で使えるか

日本での提供を公式に告知しているのは Muse と Gemini Spark だ。Muse は2026年10月23日に日本で提供を始めた。Gemini Spark は、Google の日本向けブログが2026年7月29日に日本の Google AI Pro の利用者への順次提供を予告し、翌7月30日には Google のブログが、Pro の利用者向けに160を超える追加の国と地域で提供を始めると書いた (国名は挙げていない)。ヘルプが挙げる使えない地域に、日本は入っていない。dots は、公式が挙げる使えない地域 (除外地域) に日本が入っていない。Grok Bot で公式が除外地域を挙げているのは X での @bot のタグ付け機能で、日本はそこに入っていない。どちらも、日本での提供開始を告げた公式の記述は、2026年11月2日に確認した範囲では見つけられなかった。Grok Bot のアプリ本体の提供国の一覧も、同じく見つけられなかった。Claude Duet は米国限定のため日本では使えない。Claude Duet を除く4つは、18歳以上が対象になる。

エージェント 日本での提供状況 年齢・アカウントの条件
Muse 2026年10月23日 (日本時間) から日本で提供 (Meta の発表)。iOS・Android・muse.ai (Web) で使える 18歳以上 (居住国の成人年齢が18歳より上なら、その年齢以上)。所在国が提供国であること。Muse 単独のアカウントか、他の Meta 製品と同じアカウントセンターのアカウントかを選んで使える
dots 順次展開。Pro の対象は欧州経済領域 (EEA)・スイス・英国を除く市場で、日本は除外地域に入っていない 18歳以上 (ChatGPT 自体は13歳以上で使え、居住国の最低年齢が高ければその年齢以上、18歳未満は保護者の許可が必要。dots の条件はそれより厳しい)
Grok Bot X の @bot のタグ付けはオーストラリア・英国・EU などで未提供で、日本は除外地域に入っていない。日本の価格と利用は報道 (GameBusiness.jp) が伝えている 18歳以上 (居住地の成人年齢が高ければ、その年齢以上)。ログイン方法は契約の経路で異なる (The X Subscription は共有の xAI サインイン、旧 Cursor の有料プランは Cursor のアカウント、Grok Business の席は Sign in with Grok)
Gemini Spark (Gemini のタスク) Google の日本向けブログが2026年7月29日に、日本の Google AI Pro の利用者への順次提供を告知。7月30日には、Pro の利用者向けに160を超える追加の国と地域で提供開始 (Google のブログ、国名の記載なし)。欧州経済領域・ナイジェリア・スイス・英国では使えない 18歳以上。個人の Google アカウントで、[アクティビティの保存] とパーソナル インテリジェンスを有効にしておく必要がある (仕事用・学校用の Google アカウントでは今のところ使えない)
Claude Duet (参考・米国限定) 研究プレビューの間は米国でのみ使える。ウェイトリストから順に招待 米国限定のため、日本では選べない

以下、日本を名指しした告知があるもの、除外地域の書き方から読み取れるだけのもの (Grok Bot は @bot のタグ付け機能の分だけ)、米国限定のものに分けて書く。

日本での提供を公式に告知しているもの (Muse・Gemini Spark)

Meta は2026年10月23日 (日本時間) から日本で Muse の提供を始め、iOS・Android・muse.ai で使えると発表した。muse.ai は Muse の Web 向けの入り口だ。日本は、9月に先行して提供を始めた北米以外で初めての提供地域だと、Meta は日本語の発表記事で説明している。

一方、Meta Connect で発表された Muse の新機能 (表現豊かなアバターの Muse Realtime Avatar、Muse 独自のメールアドレスなど) は、日本での提供状況を別途案内するとされている。日本語の発表記事は、Muse Realtime Avatar に「英語のみ」と注記している。これは2026年10月23日の時点の書き方になる。

Muse の利用規約 (最終更新日 2026年9月8日) では、18歳未満は使えない。居住国の成人年齢が18歳より上なら、その年齢未満も使えない。

Gemini のタスクについては、Google の日本向けブログが2026年7月29日に、Spark を今後数週間以内に日本の Google AI Pro の利用者へ順次提供すると告知した。告知には、Spark を「日本語および英語の Google AI Ultra および Pro のユーザー」向けの機能として紹介する書き方もあるが、日本の Pro への提供そのものは「今後数週間以内に順次」とされていた。翌7月30日には、Google のブログが、Google AI Pro の利用者向けに160を超える追加の国と地域で「本日から」提供を始めると書いた。このブログに国名は挙がっていないが、ヘルプが使えないとする地域 (欧州経済領域・ナイジェリア・スイス・英国) に日本は入っていない。日本を名指しして使えるようになったと告げた公式の記述は、2026年11月2日に確認した範囲では見つけられなかった。一方、日本は Gemini アプリの対応国の一覧に載っている。タスクのヘルプは、除外地域を除く Gemini アプリの対応地域でタスクを使えると書いている。このことから、日本はタスクの対象地域に含まれると読める。Ultra 向けの日本語での提供は、2026年7月16日に始まったと PC Watch や GIGAZINE が Google の X の投稿を引いて報じている。

Gemini のタスクは Gemini アプリが使える地域で使えるが、欧州経済領域・ナイジェリア・スイス・英国では使えない。対象は18歳以上で、仕事用・学校用の Google アカウントでは今のところ使えないと、ヘルプは書いている。

除外地域に日本が入っていないもの (dots と、Grok Bot の @bot のタグ付け)

dots は順次展開で、自分のアカウントに届くまで数日かかることがある。OpenAI のヘルプは、Pro の対象を、欧州経済領域 (EEA)・スイス・英国を除く市場の18歳以上の利用者としている。日本はこの除外地域に入っていない。ただし、日本を名指しして提供を告げた記述は、2026年11月2日に確認した範囲では見つけられなかった。dots は18歳未満の利用者にはまだ提供されていない。

Grok Bot では、X の投稿で @bot をタグ付けして作業を渡す機能が、オーストラリア・英国・EU などに登録されたアカウントではまだ使えない。日本はこの除外地域に入っていない。ただし、これは @bot のタグ付け機能についての除外地域で、Grok Bot のアプリ本体の提供国の一覧は、2026年11月2日に確認した範囲では見つけられなかった。一方、日本の App Store には、日本語に対応した iOS 用のアプリが掲載されている (販売元は X Corp.、2026年11月4日に確認)。ただし、ストアへの掲載は、日本のすべてのアカウントで契約や利用ができることを示すものではない。

日本での価格については、GameBusiness.jp (2026年10月14日) が、日本の Web での The X Subscription の価格を Premium 月5,280円と報じている。同じ記事は、Premium 以上で Grok Bot も使えると書き、iPhone のアプリ内課金はプランによって Web での価格より高いとも伝えている。円の金額は報道の値で、公式の価格ではない。

Grok Bot は18歳以上 (居住地の成人年齢が高ければ、その年齢以上) が対象だ。Grok Bot 専用のログインは無く、ログインの方法は、どの契約で Grok Bot を使えるようになったかで異なる。The X Subscription の案内は共有の xAI サインイン、旧 Cursor の有料プランは Cursor のアカウント、Grok Business の席は「Sign in with Grok」を使う。サインインだけでは X・Grok・Cursor のアカウントは統合されず、プランも切り替わらない。公式の開始ガイドには、Cursor のアカウントとだけ書く説明もある。

米国限定のもの (Claude Duet)

Claude Duet は、Anthropic が2026年10月21日に研究プレビューとして公開した常時動くエージェントだ。研究プレビューの間は米国でのみ使え、ウェイトリストから順に招待される。日本では使えないため、本記事の以降の節では参考として扱う。

料金と使える量

有料契約なしで使い始められるのは、日本での提供を Meta が公式に告知している Muse で、使用制限つきの無料の範囲がある。ほかの4つは基本的に有料プランに含まれる形で使い、新しく契約する場合の入口は dots が ChatGPT Pro (または Business Premium)、Grok Bot が The X Subscription の Premium、Gemini のタスクが Google AI Pro になる。Grok Bot は、旧 Cursor の有料プランや SuperGrok 系・X Premium+ の契約などでも使える。

公式の価格はドル表記が中心で、提供元の料金ページに円の表示があるのは Gemini (Google AI Pro と Ultra) と、ChatGPT の日本向けの料金ページ (Pro は月額16,800円から) になる。このほか Grok Bot は、日本の App Store のページに、アプリ内購入として「Pro」4,000円・「Pro+」13,000円・「Ultra」40,000円が載っている (販売元は X Corp.、2026年11月4日に確認)。ただし、The X Subscription の Premium という名前の項目は無く、これらがどの契約にあたるかも、ページには書かれていない。次の表に載せた Muse と Grok Bot の円の金額は報道の値で、表の中では (報道) と付けて公式の値と区別している。

エージェント 新しく契約する場合の入口のプラン 公式の月額 円の金額 使える量の数え方
Muse 無料 (使用制限つき)。有料は Power から Power 20ドル、Maximum 100ドル 2,799円〜 (報道: Impress Watch、提供開始日の記事)。3,499円・16,990円 (報道: SmartScope、2026年10月26日に確認した Android のアプリの表示) 週ごとの Muse トークン (Power は毎週5億、Maximum は毎週30億)。使い残しは繰り越されない
dots ChatGPT Pro 100、または ChatGPT Business の Premium の席 Pro 100 は100ドル、Pro 200 は200ドル、Pro 500 は500ドル。Business の Premium は月払いで1人125ドル、年払いで1人月100ドル 日本向けの料金ページで Pro は月額16,800円から (公式) dot との会話は ChatGPT の利用上限に数えない。Codex や ChatGPT Work で始めさせた作業は数える。dot に深い作業をさせる分は、プランに含まれる枠から使う
Grok Bot The X Subscription の Premium (Plus には含まれない)。旧 Cursor の有料プランや SuperGrok 系・X Premium+ の契約などでも使える Plus 8ドル、Premium 30ドル、Super 100ドル、Ultra 200ドル (税抜き) Premium 月5,280円 (報道: GameBusiness.jp、Web での価格) The X Subscription では、Grok・Grok Bot・Cursor で席ごとに共有する週ごとの枠 (Cursor の第三者モデルは含まれない)。旧 Cursor プランや SuperGrok・X Premium+ の連携は別の枠
Gemini のタスク Google AI Pro 米国のページで Pro 19.99ドル Pro 2,900円、Ultra 14,500円・32,000円 (Google の日本の料金ページ) Gemini アプリの計算量ベースの使用量上限から引かれる。週の上限に達するまで5時間ごとに回復
Claude Duet (参考・米国限定) Claude Pro Pro は月払いで20ドル 公式はドル表記 プランの週の上限と、該当する場合は5時間ごとの上限を、Claude のチャットと同じ割合で使う

有料契約なしで始められると確認できたのは Muse の無料の範囲で、ほかは月額のプランを払っていることが前提になる。ただし、Grok Bot の FAQ と Cursor のヘルプには、一部のアカウントで始められる無料トライアルの案内がある。利用クレジットの範囲で試せるもので、期限は7日間で、トライアルそのものは有料プランに自動では移行しない。もっとも、Grok Bot の変更履歴 (2026年10月27日、v0.78.1) は、無料トライアルを出していた箇所を、統合プランでの利用開始とプランの一覧の案内に置き換えたと書いている。廃止とは書かれていないが、今も始められるかは確認できていない。一方、iOS アプリから App Store で始める体験契約 (トライアル) は Apple が扱う別のもので、終了前に解約しなければ Apple の有料の契約に移行する。日本のアカウントでの対象条件は確認できていない。新しく月払いで契約する場合の入口の通常価格を、公式のドル表示のまま並べると、Google AI Pro が19.99ドル (米国のページ)、Muse の Power が20ドル、The X Subscription の Premium が30ドル、ChatGPT Pro 100 が100ドルになる。年払いにするか、無料体験を使うか、どの地域で払うかによって実際の支払額は変わる。ドルの価格と円の価格も、同じ条件で払った場合の金額ではない。表の円の金額では、公式の値があるのは Google AI Pro (月2,900円) と ChatGPT Pro (月額16,800円から) で、Muse と Grok Bot (Premium) は報道の値になる。

Muse の無料の範囲と有料プラン

Muse は使用制限つきで無料で使える。基本的な機能の多くは無料で、さらに使いたい人向けにサブスクリプションがあると、Meta の公式ヘルプは書いている。

有料プランは、Power が月20ドルで毎週5億の Muse トークン、Maximum が月100ドルで毎週30億の Muse トークンだ。キャンセルしない限り、毎月自動で更新される。公式ヘルプは、地域とアカウントによって特典や提供状況が変わりうるとも書いている。開発者向けの Muse Code の料金表 (Everyday・High・Power Usage・Maximum Usage) は、名前は似ているが別のものだ。

日本での円の月額は、報道によって値が違う。Impress Watch は提供開始日の記事で「2,799円/月~」と書いた。SmartScope は2026年10月26日に確認した Android のアプリの表示として月額3,499円と16,990円を挙げ、開始時の報道では2,799円・13,990円と伝えられていたと併記している。どちらも報道の値で、Meta の公式ヘルプはドル表記のため、どちらが正しいかはここでは決めない。実際に払う金額は、アプリの購入画面の表示で確かめる必要がある。

サブスクリプションの週ごとの利用枠は、使い残しが次へ繰り越されない。一方、別に買い足したトークンには有効期限がないと、追加トークンのヘルプは書いている。毎週5億の Muse トークンでどれだけの作業ができるかは、本記事では確かめていない。無料の範囲で使ってから有料に進むかを決めると、足りるかどうかを自分の使い方で判断できる。

dots・Grok Bot・Gemini のタスクの入口のプラン

dots は、ChatGPT の Pro か Business Premium のプランに、最初の1体が追加料金なしで含まれる。2体目以降の追加は「将来」とされ、価格は書かれていない。ChatGPT Pro には Pro 100・Pro 200・Pro 500 の3段があり、月額はそれぞれ100ドル・200ドル・500ドルだ。日本向けの料金ページ (2026年11月2日に確認) では、Pro は「月額16,800円から」と円で表示されている。dots はどの段でも使える。ChatGPT の料金ページの比較表 (2026年11月2日に取得) では、Free・Go・Plus の欄は dots が No になっている。

ChatGPT Business の Premium の席は、月払いで1人月125ドル、年払いで1人月100ドルだ。Business のワークスペースは、Standard か Premium の席が合わせて2席以上必要になる。

Grok Bot は、Grok・Grok Bot・Cursor・X Premium をまとめた The X Subscription の Premium・Super・Ultra に含まれ、Plus には含まれない。月額は Plus 8ドル、Premium 30ドル、Super 100ドル、Ultra 200ドル (税抜き) で、いずれもドキュメントの米ドルの表示価格だ。The X Subscription は2026年10月12日に発表された。このほか、旧 Cursor の有料の個人プランと Cursor Teams、SuperGrok・SuperGrok Plus・SuperGrok Heavy・X Premium+ の個人契約の連携、Grok Business の席でも Grok Bot を使える。SuperGrok・X Premium+ の連携は一度作ると解除も別の Cursor アカウントへの移動もできず、連携しても Cursor の契約は変わらず解約もされない。Cursor の有料プランと連携の両方を持っていても、利用量は合算されず、週ごとの利用量が多い方が使われる。これらの日本での料金と提供は、本記事では確認していない。

Gemini のタスクを使うには、Google AI Pro か Ultra のサブスクリプションが要る。上限のページの表では、無料のプランと Google AI Plus の列にタスクの印が無い。Google の日本の料金ページ (2026年11月2日に確認) では、Google AI Pro が月2,900円、Google AI Ultra が月14,500円 (Pro の5倍の使用量上限) と月32,000円 (Pro の20倍の使用量上限) だ。米国のページでは、Pro が月19.99ドルになっている。

Claude Duet は、研究プレビューの間は Claude の Pro・Max・Ultra のプランに追加料金なしで含まれる。Team と Enterprise では、まだ使えない。Pro の月額は、料金ページで月払い20ドルだ。

使える量の数え方の違い

dot との会話は、ChatGPT の利用上限に数えられない。ただし、dot に Codex や ChatGPT Work で作業を始めさせたり管理させたりすると、その作業はふだんどおり利用上限に数えられると、OpenAI は書いている。OpenAI によると、プランには dot に深い作業をさせるための枠も含まれ、公開後の最初の1か月はその上限が広げられていた。dots の公開は2026年9月29日で、2026年11月2日の時点ではその1か月を過ぎている。

The X Subscription では、Grok Bot の利用は、Grok・Cursor の対象の利用と席ごとに共有する週ごとの枠から引かれ、枠は毎週リセットされる。Cursor の第三者モデルはこの枠に含まれず、最初から追加クレジットを使う。旧 Cursor の有料プランや SuperGrok・X Premium+ の連携では、Grok Bot の利用は Cursor のアカウントで計測され、付与される週ごとの利用量と、超えた分のオンデマンドの課金が別に適用される。枠の絶対量は公開されていないが、Plus を基準にした利用量の倍率は、Premium が4倍、Super が15倍、Ultra が50倍と料金表に書かれている。The X Subscription では、週の枠を超えた分は前払いのクレジットから払われる。自動補充は、利用者がオンにして保存したときだけ動く。追加使用量の月ごとの上限 (spending cap) は、これとは別の設定になる。自動補充をオフにしても、すでに購入したクレジットは使い切るか期限が来るまで使える。旧 Cursor の有料プランの場合は、オンデマンドの支払いをオフにしていれば週の枠を使い切った時点で止まると、Cursor のヘルプは書いている。ただし、旧 Cursor Teams のプランではオンデマンドの利用が既定でオンになっていると、Cursor のヘルプと Grok Bot の FAQ は書いている。なお、オンデマンドの月ごとの上限を設定した場合は、実行中の作業が途中で止まらないため、その上限を少し超えることがある。

なお、2026年8月26日の x.ai の告知は、SuperGrok と Cursor の各プランについて、Grok Bot は Grok や Cursor とは別の利用枠を持つと書いていた。The X Subscription の現在のドキュメントは、Grok・Grok Bot・Cursor の3つで共有する週ごとの枠と書いている。本記事は契約ごとに、この2通りの書き方を分けて載せている。

Gemini アプリには、使うモデルや機能、プロンプトの複雑さなどに応じた計算量ベースの使用量上限があり、週の上限に達するまで5時間ごとに回復する。タスクに割り当てた作業もこの使用量を消費し、消費量は1日に割り当てる数などで変わるとヘルプは書いている。同時に動かせるタスクは最大15個、有効なスケジュールは最大50個だ。

Claude Duet は、加入しているプランの利用上限 (週の上限と、該当する場合は5時間ごとの上限) を、Claude のチャットと同じ割合で使う。朝のまとめなど、裏で行う作業も上限に数えられる。

動くモデル・使える端末・連携先

パソコンで使う場合、Grok Bot は macOS・Windows・Linux まで挙がっている一方、Gemini のタスクは Mac 向けのアプリか Web に限られる。日本の読者にとっての分かれ目は、Muse の日本向けの連携先がどこまで揃っているかと、Gemini のタスクの一部の機能が米国の英語の利用者に限られている点だ。

エージェント 動くモデル 使える端末 主な連携先
Muse Muse Spark (上位の Muse Wonder は「まもなく」載ると Meta が記載) iOS・Android・muse.ai (Web)。ここまでが日本向けの発表で確認できた範囲で、Mac のデスクトップ向けのアプリも Meta は案内しているが、日本での提供は確認していない Gmail・Googleカレンダー・Instagram、Stripe・Shopify・Trip.com・Agoda・Klook など
dots GPT-6 Astra・GPT-6.1 Terra (Terra は OpenAI の2026年11月3日付の更新で追加) ChatGPT のモバイルアプリ (iOS・Android)・デスクトップアプリ・パソコンの Web。スマホのブラウザからは使えない。Slack や Teams からもメッセージを送れる プラグインを通じて4,000を超えるアプリ (OpenAI の記載)
Grok Bot 作業ごとに Grok Bot が選び、利用者がモデルを選ぶ画面は無い。提供元 (SpaceX Super Intelligence) のモデルのほか、公式のサブプロセッサー (データの処理を委託している事業者) の一覧にある第三者のモデルも使われうる macOS・Windows・Linux・iOS・Android Gmail・Google カレンダー・Slack・Notion・X など (X のプラグインを使うには、利用者自身の X 開発者アカウントの X API クレジットが要る)。カタログに無い MCP サーバーも URL かコマンドで追加できる
Gemini のタスク Flash と Argon から選べる (Pro・Ultra とも) Gemini のモバイルアプリ、Mac 向けの Gemini アプリ、Gemini の Web アプリ (gemini.google.com) Gmail・カレンダー・ドライブ・ドキュメントなどの Google のアプリ。他社のアプリの多くは米国の英語で使える
Claude Duet (参考・米国限定) Claude Opus 5.5。利用者はモデルを選べない iOS と Android の単体のアプリ。パソコンからは Web の claude.ai Claude Marketplace の6,000を超えるコネクタとプラグイン (Anthropic の記載)。Microsoft 365 はまだ対応していない

モデルを選べると公式が書いているのは Gemini のタスクで、Grok Bot と Claude Duet は選べないと書いている。連携先の数は OpenAI と Anthropic がそれぞれ自社の数字として書いているもので、同じ数え方とは限らない。

Muse の日本向けの連携先と、まだ進行中の連携

日本の Muse がつながるサービスとして、Meta は Gmail・Googleカレンダー・Instagram と、Stripe・Shopify・Trip.com・Agoda・Klook を挙げている。発表記事は「など」と書いており、これで全部とは限らない。

メルカリ・マネーフォワード ME・チケットぴあとの連携は、2026年10月23日の日本語の発表記事では「連携を進めて参ります」の段階で、使える時期は書かれていない。

Muse のアプリは、Meta のモデル Muse Spark で動いている。名前は似ているが、Google の Gemini Spark とは別のものだ。2026年10月12日に発表された上位のモデル Muse Wonder は「まもなく」Muse に載り、サブスクリプションの加入者から先に提供されると Meta は書いている。Muse Wonder が Muse アプリに載ったことを示す公式発表は、2026年11月2日に確認した範囲では見つけられなかった。

dots と Grok Bot の端末と自動化

dot は、ChatGPT のモバイルアプリ (iOS・Android)、デスクトップアプリ、パソコンの Web で作れる。スマホのアプリで dot を作れるようになったのは10月の更新からで、発表時はデスクトップで作る手順だった。テキストメッセージ (iMessage・RCS) でのやり取りは、米国の一部の Pro 利用者向けのベータだ。

Grok Bot は作業ごとにモデルを自分で選び、利用者がモデルを選ぶ画面は無いと FAQ に書かれている。選ばれるモデルは提供元 (SpaceX Super Intelligence) のものとは限らず、公式のサブプロセッサー (データの処理を委託している事業者) の一覧にある第三者のモデルも使われうる。特定のモデルを使わせる、または避けるといった指定はできず、Cursor の組織向けのモデル許可・禁止リストも Grok Bot には適用されないと FAQ は書いている。決まった時刻や、メール・Slack・GitHub・Webhook などをきっかけに動く定期実行 (ルーティン) も作れる。時刻指定のスケジュールは、実行の間隔を5分以上空ける必要がある。ルーティンの実行回数には上限があり、アカウント全体で1時間300回、1つのルーティンで1時間200回までだ。1つの Bot が持てるルーティンは50個までだ。上限を超えて失敗した実行は、自動では再試行されない。

Gemini のタスクの連携先と、米国の英語の利用者に限られる機能

Gemini のタスクでは、手元の Chrome を使うときは、端末と Chrome を起動したままにしておく必要がある。リモートのブラウザを使えば、端末を閉じても作業が続く。手元の Chrome を使う自動ブラウジングと、カスタムの MCP サーバーの追加は、18歳以上で米国にいる英語の利用者が対象で、日本の利用者はこの2つの機能を使えない。

Gmail では下書き・返信・転送、カレンダーでは予定の作成・変更・取り消しができる。他社のアプリとの連携もあるが、Google は2026年10月13日のリリースノートで、連携アプリの多くは米国の英語で使えると書いている。日本で使える他社の連携先の一覧は確認していないため、本記事では他社の連携先の名前は挙げない。

モデルは、Pro・Ultra とも Flash と Argon から選べる。発表時は Gemini 3.5 で動くと説明されていた。

承認が要る操作と、任せられない操作

送信や購入のような操作の前に本人の確認を取ると明記しているのは、Muse・Gemini のタスク・Claude Duet だ。dots も、加盟店のサイトに保存したカードでの購入には本人の承認が要ると書いている (購入を具体的に指した承認なら、本人があらかじめ出しておける)。そのうえで、既定の安全ルールと Auto-review が先に働き、追加で任意のルールも決められる方式だ。Grok Bot は、既定でオンの自動レビュー (Auto Review) があり、そのうえで承認を付けることをドキュメントが勧めている。承認が働く条件は、操作の経路で異なる。各社の説明の細かさは揃っておらず、その違いも任せる範囲を決める材料になる。

エージェント 実行前に確認を取る操作 本人が引き継ぐ操作・承認があってもしない操作 パスワード・支払い情報
Muse メールの送信や商品の購入など重要な操作の前に本人に確認する。承認が要るかどうかは、操作の種類・連携先・既定の権限の設定で変わる。許可の選択肢には、1回だけ、そのタスクの間、サイトごと、連携先ごと (「常に許可」) があり、どれが出るかは操作によって違う。ただし、連携先のサービスとつなぐ仕組み (コネクター) の開発者向けのガイドラインは、そのガイドラインに沿って作られたコネクターを通る購入やメールの送信のような慎重さが要る書き込みは毎回確認の対象で、「常に許可」にはできないと、現時点の仕様として書いている ブラウザで何をしているかを利用者が見られ、いつでも操作を代われる Muse は利用者のパスワードや支払い方法を確認できない
dots 加盟店のサイトに保存したカードでの購入には本人の承認が要る (購入を具体的に指した承認なら、本人があらかじめ出しておける)。そのうえで既定の安全ルールに沿って動き、任意のルール (Custom Rules) で操作ごとに4つの動き方を足せる。メールの送信やファイルの変更の前に、Auto-review という自動の仕組みが予定の手順を確かめる (本人の確認とは別のもの) パスワードの変更や送金は、利用者が自分で操作を引き継ぐ パスワードの変更は、本人が引き継ぐ操作に入る。対応するサインインでは、利用者が安全なログイン用のフォームに入力し、認証情報はモデルに見せずにブラウザの環境へ直接送られる。チャットや文書、プラグインで別に渡したパスワードは、この保護の対象外だ。dot が持ち続ける記憶 (コンテキスト) には、ログイン情報などの認証情報は残らない
Grok Bot リスクのある操作を Auto Review が実行前に確かめ、そのまま実行させるか、先に本人に尋ねるか、実行を拒否するかを決める (既定でオン。オフにすると確かめずに実行し、任意のルールも使われない。すべての副作用を確かめるわけではない) 送信・購入・削除・公開・本番のシステムの変更に承認を付けるよう勧めている (勧めであり、既定ですべてに承認が付くわけではない) 保存したパスワード・カード番号・セキュリティコードをモデルは受け取らない。ただし Vault に保存したカードは、毎回の別の承認なしに入力される
Gemini のタスク メッセージの送信、データの変更や削除、購入、金融取引、Web フォームの入力と送信、「Google でログイン」を使ったサイトへのログインは毎回許可を求める 例外として、Google ToDo リストの非公開タスクは確認なしでまとめて操作できる。「常に許可」にした連携アプリの操作は確認なしで実行される (特に慎重さが要る操作は、権限を変えても毎回許可を求める) パスワードや支払い情報の入力などで作業を止め、ブラウザの操作を代わるよう求めることがある
Claude Duet (参考・米国限定) メッセージの送信・支払い・文書への署名・削除の前に、何をするかを見せて承認を待つ 証券の売買、口座間の送金のような銀行の操作、他人のアカウントへのアクセスは、承認があってもしない パスワード・ブラウザの Cookie・接続したアプリのサインイン用のトークンを見ず、記憶にも保存できない

Claude Duet の利用者向けのヘルプは、承認があってもしない操作を具体的な操作名で挙げている。ほかの会社にも、承認とは別の安全の仕組みはある。dots は組み込みの安全要件を Custom Rules で上書きできず、Gemini のタスクは有害なリクエストを検出して実行しない保護機能を備えている。dots はパスワードの変更や送金を利用者に引き継がせる。Gemini のタスクは金融取引などに毎回許可を求め、パスワードや支払い情報を入力する場面では、作業を止めて操作を代わるよう求めることがある。

Muse の確認の仕組み

Muse では、Muse とは別の Sentinel (センチネル) というエージェントが、インターネットへのアクセスを管理する。Muse は利用者のパスワードや支払い方法を確認できず、メールの送信や商品の購入など重要な操作の前には本人に確認する。行った操作と、これから行う予定の操作の履歴も見られると、Meta は日本語の発表記事で説明している。Muse がブラウザで何をしているかは利用者が見られ、いつでも操作を代われると、Meta の研究ブログは書いている。

dots の動き方の選び方

dots は、既定の安全ルールと Auto-review で、実行するか、本人の承認を求めるか、引き継ぐかが決まる。そのうえで、特定の操作に対する任意のルール (Custom Rules) を足せて、動き方は4つから選べる。確認せずに実行する、事前に承認したもの (指示の中ではっきり頼んだ操作) だけ実行する、実行前に確認する、利用者に引き継ぐ、の4つだ。Custom Rules では、安全上の必須の確認や引き継ぎ (パスワードの変更など) は解除できないと公式は書いている。また、dots がルールに従おうとしても誤ることがあるとも書いている。

パスワードの変更や送金のような特に慎重さが要る操作は、利用者が自分で操作を引き継ぐ必要がある。このほか、OpenAI の安全に関するブログは、データの完全な削除、出どころを確認できないソフトのインストールや実行、セキュリティ上重要なアクセスの新たな付与は、毎回確認を求めると書いている。一方、OpenAI のヘルプはデータの完全な削除やソフトのインストールについて may require approval each time (毎回承認が要ることがある) と書き、定期的なメッセージの送信のように事前に承認できる場合もあるとしている。データの削除やソフトのインストールについては、ブログが毎回の確認を言い切り、ヘルプは「要ることがある」にとどめていて、書き方の強さが違う。

メールの送信やファイルの変更のような操作の前には、Auto-review という別の安全の仕組みが予定の手順を確かめると、OpenAI の安全に関するブログは説明している。

Grok Bot の承認と自動レビュー

Grok Bot では、リスクのある操作を、実行前に別のレビュー用のモデル (Auto Review) が確かめる。ただし、すべての副作用を確かめるわけではないとドキュメントに書かれている。Auto Review は既定でオンで、利用者がオフにもできる。オフにすると、Bot は操作を事前に確かめずに実行し、利用者が足した任意のルール (Custom Rules) も使われなくなる (ルールは保存されたまま残り、オンに戻すと再び使われる)。これとは別に、Bot が手元のコンピューターでコマンドを実行する権限もあり、既定はコマンドごとの承認 (毎回確認) で、「常に許可」「許可しない」にも変えられる。企業向けの Enterprise では、管理者がメンバーに Auto Review を外させない (強制する) 設定にできる。

ドキュメントは、送信・購入・削除・公開・本番のシステムの変更には承認を付けるよう勧めている。これは勧めであって、既定ですべてに承認が付くとは書かれていない。保存したパスワード・カード番号・セキュリティコードをモデルが受け取ることはないと、セキュリティのドキュメントは書いている。ただし、これは支払いを毎回承認することとは別の話で、Vault に保存したカードは、毎回の別の承認なしに決済の画面へ入力される。支払いを毎回確認したい場合は、カードを保存しないよう公式は案内している。支払いとは別に、Bot 自身のメールアドレスから送るメールでも、ルーティンや受信したメッセージなど頼んでいない作業から生じたものは、利用者が送信するまで下書きで待つ。

Gemini のタスクの許可と例外

Gemini のタスクでは、権限を変えていても、メッセージの送信、データの変更や削除、購入、金融取引、Web フォームの入力と送信、「Google でログイン」を使ったサイトへのログインといった、特に慎重さが要る操作は、毎回許可を求める。例外として、Google ToDo リストの非公開タスクは、確認なしでまとめて操作できる。連携アプリの操作は「常に許可」にでき、そうした操作は確認なしで実行される。接続した Google サービスでは、現在のチャットの残りの操作だけを自動で承認する「このチャットで許可」も選べる。ただし、上に挙げた特に慎重さが要る操作は「常に許可」にしていても毎回許可を求める。それでも、健康の情報や金融の情報、身分証の番号のような慎重に扱う情報をサイトや連携アプリに渡す前には、Gemini が作業を止めて許可を求めるとヘルプは書いている。

Google は、オフラインのときにスケジュールが実行されると、Gemini が意図しない操作を終えるのを止められないことがあると書いている。

Gemini は、パスワードや支払い情報のような特定の情報を入力するときなどに作業を止め、利用者にブラウザの操作を代わるよう求めることがある。ヘルプは、タスクのスレッドにログイン情報や支払い情報を直接書かないよう案内している。リモートのブラウザには、ログインの状態 (Cookie) が保存される。また、Gemini アプリのプライバシー ハブによれば、Gemini はタスクを終えるために、名前や住所、慎重に扱う情報を含む必要な情報を、ほかのサービスや第三者と共有する。ヘルプも、手元やリモートのブラウザを使う間に、チャットや連携アプリ、パーソナル インテリジェンスから得た情報をサイトと共有することがあると書いている。サードパーティのアプリは、それぞれのプライバシー ポリシーと利用規約に沿って Gemini のデータを使うと、プライバシー ハブは書いている。

Claude Duet の承認 (参考)

Claude Duet は、メッセージの送信・支払い・文書への署名・削除の前に、何をするかを正確に見せて承認を待つと Anthropic は書いている。一方、ヘルプの制限事項には、利用者が Duet のブラウザでの作業を見ることも、ブラウザの操作を引き継ぐこともできないと書かれている。証券の売買、口座間の送金のような銀行の操作、他人のアカウントへのアクセスは、承認があってもしない。利用者のパスワード、ブラウザの Cookie、接続したアプリのサインイン用のトークンを見ることがなく、記憶に保存することもできない。

会話や作業のデータはどう扱われるか

学習への利用を止める手がかりは、Muse と dots では設定、Grok Bot では Cursor の Privacy Mode、Gemini では [アクティビティの保存] になる。Gemini は、[アクティビティの保存] をオフにすると、フィードバックを送らない限り以降のチャットを AI モデルの学習に使わない。一方で、Gemini のタスクは [アクティビティの保存] をオンにしておかないと使えないため、学習への利用を止めることとタスクを使うことが、同じ設定の上でぶつかる。

エージェント 学習への利用の初期設定 変え方・条件
Muse Meta の AI モデルの学習に使う設定が、初めて使うときにオンになっている 設定のデータコントロールからいつでもオフにでき、変更は過去のやり取りにも適用される
dots 個人向けのプランでは「Improve the model for everyone」の設定に従う。Business・Enterprise・Edu のワークスペースは、既定ではデータを学習に使わない 個人向けは「Improve the model for everyone」の設定で決まる。限られた状況では、オフでも人によるレビューがありうる
Grok Bot Cursor のアカウントのプライバシー設定に従う。個人の利用者で Privacy Mode が最初からオンかどうかは書かれていない Privacy Mode がオンなら、顧客のデータを学習には使わない
Gemini のタスク Google はアクティビティを、生成 AI のモデルの学習を含むサービスの提供・開発・改善に使うと書いている [アクティビティの保存] をオフにすると、フィードバックを送らない限り以降のチャットは学習に使われず、サービス改善のための人によるレビューも止まる。ただし、タスクを使うには [アクティビティの保存] をオンにしておく必要がある

Muse は、学習に使う設定が初めて使うときにオンになっていると明記されている。Gemini も、18歳以上では [アクティビティの保存] が既定でオンと、Google のヘルプに書かれている。Grok Bot は個人の初期設定が書かれていない。Gemini は、タスクを使う条件と、学習や人によるレビューを止める方法が、同じ [アクティビティの保存] にまとまっている。

Muse のデータと Meta のアクセス

Muse とのやり取りを Meta の AI モデルの学習に使う設定は、初めて使うときにオンになっている。設定からいつでもオフにでき、変更は過去のやり取りにも適用される。これは2026年9月17日から適用されている Muse のプライバシーポリシーの記述で、オフにする場所はポリシーの説明では設定のデータコントロールだ。

いまの Muse の仕組みは、サービスの運営・保護に必要なときに Meta がデータにアクセスすることを妨げないと、Meta の研究ブログは書いている。VM 全体を利用者だけが持つ鍵で暗号化し、Meta も見られない「Muse Confidential VM」は、英語の発表記事で「later this year」(今年後半) に出すとされている。これは予定で、2026年11月2日に確認した範囲では提供開始の発表は見つけられなかった。日本語の発表記事には Confidential VM の言及が無い。

Muse は、利用者の会話や仮想マシン内のデータを Meta の広告システムと共有しないと Meta は書いている。ただし Meta は、同じ説明のなかで、Muse の使い方しだいでは表示される広告に影響しうるとも書いている。Muse がサイトを閲覧すると利用者の行動として見えるため、たとえば Muse に、あるブランドのサイトで買い物をさせると、そのブランドが訪問をもとに Instagram で広告を出すことがある、という例を挙げている。

dots の記憶と消し方

個人向けの ChatGPT のプランでは、「Improve the model for everyone」(すべての人のためにモデルを改善する) の設定が、dots の会話や作業をモデルの改善に使うかどうかを決める。Business・Enterprise・Edu のワークスペースでは、既定ではデータをモデルの学習に使わないと OpenAI は書いている。安全に関わる場合など、限られた状況では、改善の設定をオフにしていても人によるレビューがありうるとも書かれている。dot が先回りしてバックグラウンドで行う調査 (リサーチ) とそのメモは、直接には学習に使わない。その内容が、学習の対象となる会話やタスクに取り込まれた場合は、設定に応じて学習に使われうる。

dots の記憶は、dot を残している間は保たれ、dot を削除すると dot 自身のコンテキストが消える。個々の記憶を見たり消したりは、いまはできない。dot が作ったファイル、Codex のスレッド、ChatGPT の会話は別に保存されていて、dot を削除しても消えない。ほかの ChatGPT の会話のメモリも残るので、それぞれの設定で管理する。アプリの接続を外しても、それまでに dot が取り込んだ情報は消えない。記憶には、パスワードなどの認証情報・画像・スクリーンショットは残らないとヘルプは書いている。

Grok Bot のデータと規約

Grok Bot のデータを学習に使うかどうかは、Cursor のアカウントのプライバシー設定に従う。Privacy Mode がオンなら、顧客のデータを学習には使わない。ただし、学習に使わないことと、クラウドに保存しないことは別になる。Grok Bot はクラウドへのデータ保存を必要とするため、Privacy Mode (Legacy) という名前の設定には対応していない。また、Grok Bot のコンピューターは米国で動く。なお、Privacy Mode がオフなら、Cursor のデータ利用のページの範囲でデータが使われうる。Grok Bot の FAQ にあるアカウントの削除は、Grok Bot だけでなく Cursor のアカウント全体を永久に削除する操作で、データは30日以内に消える。手元のコンピューターにあるファイルは残る。Apple や Google Play の契約、連携した SuperGrok・X Premium+ の契約は、別に解約する必要がある。

Cursor の Grok Bot 規約 (2026年10月31日更新) は、承認や自動のレビューで防げなかったエージェントの操作について、提供側は責任を負わないと定めている。規約はこの免責を、法令が許す最大限の範囲で行うものとし、提供側の重大な過失や故意の不正行為が直接の原因の場合は除いている。この免責が日本で個別の事故にどこまで有効かは、本記事では判断しない。

Gemini のアクティビティの保存期間

Gemini のタスクを使うには、[アクティビティの保存] をオンにし、パーソナル インテリジェンス (過去のチャットの記憶や、連携した Google のアプリの情報を Gemini が使えるようにする設定) を有効にしておく必要があると、タスクのヘルプは書いている。リモートのブラウザとリモートのコンピューターも、[アクティビティの保存] がオンのときだけ使える。Google はアクティビティを、生成 AI のモデルの学習を含むサービスの提供・開発・改善に使うと書いている。Gemini アプリのプライバシー ハブは、[アクティビティの保存] がオフなら、フィードバックを送らない限り以降のチャットは AI モデルの学習に使われないとしている。オフにしても、以降のチャットは72時間、アカウントに保存され、Gemini の応答、フィードバックの処理、Google・Google の利用者・一般の人々の保護に使われる。このチャットは、保存されていてもアクティビティには表示されない。応答と保護のためのチャットの利用には、人によるレビューも含まれる。

Gemini アプリのアクティビティの自動削除は、既定で18か月だ。3か月・36か月・自動削除しない、にも変えられる。人がレビューした会話は最長3年保存され、アクティビティを削除しても消えない。リモートのブラウザとコンピューターのデータは、アクティビティを消しても影響を受けず、別に消す必要がある。操作ガイドでは、リモートのブラウザのデータは設定の [ブラウザ] から、リモートでのコード実行の履歴とファイルは [タスクの設定] から消すと案内されている。プライバシー ハブには、どちらもタスクの設定から消せるという書き方もある。

各社が認めている限界と、Muse の共有リンクの件

作業の途中で読んだ Web ページなどに紛れ込んだ悪意のある指示 (プロンプトインジェクション) について、OpenAI・Grok Bot のドキュメント・Google・Anthropic・Meta は、対策が完全ではないと公式に書いている。これとは別の種類の問題として、Muse では、共有の操作でページが作られ、そのページはリンクを知る人なら誰でも開ける。このページが、リンクを受け取っていない第三者にも見つかった件が報じられており、その経緯を報道の内容として示す。

悪意のある指示への対策についての各社の記述

OpenAI は、悪意のある指示が望まない操作を起こすリスクを、dots の保護の仕組みは減らすが無くしはしないと書いている。

Meta は研究ブログで、Muse も攻撃と無縁ではなく、プロンプトインジェクションは業界全体でまだ解決していない問題だと書いている。

Grok Bot のセキュリティのドキュメントは、悪意のある内容によるリスクを、対策は減らすが無くしはしないと書いている。

Google は、Gemini の安全対策がすべてのリスクから守ることを保証するものではないと、ヘルプのプロンプトインジェクションの説明で書いている。

Anthropic は、プロンプトインジェクションへの防御に完全なものは無く、それが重要な操作に承認を求める理由の1つだと書いている。

Muse の共有リンクで見つかったページ (報道)

報道によると、セキュリティ会社の Claroc が2026年10月18日に、Muse で共有されたページの問題を公表した。共有されたページの URL の先頭部分 (サブドメイン) に会話の題名が入っていたため、商用の passive DNS サービス (過去の DNS の記録をためて検索できるサービス) の履歴から、6,800件以上の共有ページのホスト名が見つかった。Claroc が実際に開いたのはそのうち数百件で、開いたものはほぼログインなしで見られた (パスワードを求めたページが1つあった)。

Meta は10月20日に共有機能を一時停止し、10月22日に、Meta で Muse に携わる David Singleton 氏が X で再開を告げた。修正前に共有したものには、新しい URL が振られたと伝えられている。ただし Claroc は、共有のホスト名が題名を含めて passive DNS の履歴に残っていると報告している。再発行で過去の記録まで消えたかどうかは、確認できない。チャットの共有には問題が無く、共有アーティファクトの設計の問題だったという説明も、報道を通じて伝えられている。

件数・見つけ方・開いて確かめた範囲は Claroc の報告 (2026年10月18日公表、10月20日更新) による。そのほかは PPC Land (2026年10月21日) と The Next Web (2026年10月23日) の報道の内容だ。Meta 自身の Web ページでの説明は、2026年11月2日に確認した範囲では見つけられなかったため、Meta の公式発表としては扱わない。

どれを選ぶか

最初に試すものは、すでに払っている契約で決まる。ここで扱うのは、日本で選べる可能性のある4つで、米国限定の Claude Duet は選択肢に入らない。作業の上手さや速さは試していないため、ここでは比べない。

契約なしで試したい場合

有料契約なしで始められると確認できたのは Muse で、日本での提供を Meta が公式に告知している。Muse には使用制限つきの無料の範囲があり、さらに使う場合は、Power か Maximum のサブスクリプションに進むか、サブスクリプションなしで追加トークンを1回限りの購入として買う形になる。円の金額は報道ごとに違うため、アプリの購入画面の表示が判断の材料になる。一方、Grok Bot の無料トライアルは、Grok Bot の変更履歴 (2026年10月27日) で、トライアルの案内が統合プランの案内に置き換わっている。今も始められるかも、日本のアカウントが対象になるかも、確認できていない。

使い始める前に確かめておきたいのは、学習に使う設定が初めて使うときにオンになっている点だ。設定のデータコントロールからオフにでき、変更は過去のやり取りにも適用される。共有リンクの件は、共有したページの URL に会話の題名が入っていた問題で、報道では機能の一時停止と再開まで伝えられている。

エージェントの付かない手ごろなプランから考える場合は、次にClaude・Gemini・ChatGPT の初めてのサブスクの比較で各社のプランの違いを確かめられる。

ChatGPT Pro をすでに払っている場合

ChatGPT Pro を払っていれば、最初の1体の dot が追加料金なしで含まれるため、dots から試せる。Pro 100・Pro 200・Pro 500 のどの段でも使える。

dots は順次展開で、自分のアカウントに届くまで数日かかることがある。日本は Pro の除外地域に入っていないが、日本を名指しした提供の告知は確認した範囲では見つけられなかった。ChatGPT Plus では dots は使えない。

X の契約 (The X Subscription) がある場合

The X Subscription の Premium 以上を払っていれば、Grok Bot から試せる。Plus には Grok Bot が含まれないため、Plus の契約だけでは使えない。

ログインには、The X Subscription の公式の案内では共有の xAI サインインを使う (開始ガイドには Cursor のアカウントとだけ書く説明もある)。利用は Grok・Grok Bot・Cursor で席ごとに共有する週ごとの枠から引かれるため、Grok や Cursor の対象の利用が多ければ、そのぶん Grok Bot に使える量が減る。Cursor の第三者モデルはこの枠に含まれず、最初から追加クレジットを使う。The X Subscription では、週の枠を超えた分は前払いのクレジットから払われる。なお、オンデマンドの支払いをオフにして週の枠で止められるのは、旧 Cursor の有料プランの場合だ (旧 Cursor Teams ではオンデマンドが既定でオン)。日本で Premium 以上なら Grok Bot も使えることは、報道 (GameBusiness.jp) の記述だ。

Google AI Pro 以上を使っている場合

Gemini のタスクが対象になるのは、Google AI Pro か Ultra のプランだ。日本の Google AI Pro の利用者への提供は、Google の日本向けブログが2026年7月29日に「今後数週間以内に順次」と予告し、7月30日には Pro の利用者向けの提供が160を超える追加の国と地域で始まっている。日本を名指しして提供開始を告げた記述は見つけられなかった。タスクのヘルプが使えないとする地域は欧州経済領域・ナイジェリア・スイス・英国で、日本は Gemini アプリの対応国に入っている。このため、日本は対象地域に含まれると読める。

仕事用・学校用の Google アカウントでは今のところ使えないため、個人の Google アカウントでの契約が前提になる。手元の Chrome を使う自動ブラウジングとカスタムの MCP サーバーの追加は、米国の英語の利用者に限られている。[アクティビティの保存] をオンにし、パーソナル インテリジェンスを有効にしておくことも、タスクを使う条件になる。

確認した公式情報と、この記事で試していないこと

本記事の料金・提供状況・機能は、2026年11月2日に各社の公式ページで確認した内容で、各エージェントを実際に使って試した結果ではない。なお、dots の2026年11月3日付の更新、Grok Bot の無料トライアルの案内の変更と App Store の掲載、Grok Bot のコンピューターが動く国、Gemini のタスクの確認操作とアクティビティの保存の扱いは、11月4日に公式ページで確認した。表に載せた Muse と Grok Bot の円の金額は、公式の値ではなく報道の値として出所とともに載せている。

作業の速さ・正確さ・使いやすさは試していない。無料の範囲や各プランの枠で、実際にどれだけの作業ができるかも確かめていない。

公式どうしで書き方が違っていた点は、次のとおりだ。発表の時点や説明の範囲の違いで説明がつくものと、公式の記述だけでは決められないもの (最後の Gemini のスケジュールと端末の電源) が混ざっている。

  • Muse が日本より先に提供された地域: 日本語の発表記事は「北米」と書き、英語の発表記事は the US とだけ書いている。9月24日付の Meta Connect の発表 (ドイツ語のページ) は米国・カナダ・メキシコで使えると書いている。発表の時点の違いで説明がつく。
  • dots の Business Premium と Enterprise の提供地域: ヘルプは supported ChatGPT regions (ChatGPT の対応地域) と書き、Learn ページは Rolling out worldwide (世界で順次展開中) と書いている。どちらも、対応地域で順次展開中という意味に読めるため、食い違っているとは限らない。
  • Grok Bot の利用枠: 2026年8月26日の x.ai の告知は、SuperGrok と Cursor の各プランについて Grok や Cursor とは別の利用枠と書き、The X Subscription の現在のドキュメントは3つで共有する週ごとの枠と書いている。本記事は契約ごとに分けて載せた。
  • Claude Duet の対象プラン: ヘルプは Pro・Max・Ultra と書き、リリースノートだけは Pro and Max と書いて Ultra が無い。製品ページは Pro・Max・Ultra と書いていて、ヘルプと合っている。
  • Gemini のタスクの対象プラン: ヘルプは Google AI Pro か Ultra のサブスクリプションが要ると書き、料金ページの Ultra の欄は、タスクなどの高度な機能を「いち早く」使える (一部の国のみ) と書いている。料金ページの Pro の欄にはタスクの記載が無いが、Ultra の欄は先に使えるという書き方のため、ヘルプの条件と食い違うとまでは言えない。
  • Gemini のスケジュールと端末の電源: スケジュールのページは端末の電源が切れていても動くと書き、使い方のページはタスク モードがオフか端末の電源が切れているとスケジュールは動かないと書いている。

よくある質問

18歳未満でも使えるか

日本で選べる可能性のある4つ (Muse・dots・Grok Bot・Gemini のタスク) は、いずれも公式に18歳以上が対象とされている。Muse と Grok Bot は、居住地の成人年齢が18歳より上なら、その年齢以上が対象になる。dots は、ChatGPT 自体が13歳以上 (居住国の最低年齢が高ければその年齢以上で、18歳未満は保護者の許可が必要) で使えるのに対し、それより厳しい条件になっている。

会社や学校のアカウントで使えるか

Gemini のタスクは、仕事用・学校用の Google アカウントでは今のところ使えない。dots は ChatGPT Business の Premium の席に含まれる (提供地域は、ヘルプでは ChatGPT の対応地域とされている)。Enterprise (Edu・Healthcare を含む) では、ワークスペースの管理者が有効にしたときにベータとして試せる。どちらも、ワークスペースの設定・暗号化・データや推論の保存地域などの条件で使えないことがある。Business のワークスペースは Standard か Premium の席が合わせて2席以上必要になる。米国限定の Claude Duet は、Team と Enterprise ではまだ使えない。

使える量を使い切るとどうなるか

Muse のサブスクリプションの週ごとの枠は繰り越されず、別に買い足したトークンには有効期限がない。Grok Bot は、The X Subscription では週の枠を超えた分を前払いのクレジットから払う。旧 Cursor の有料プランでは、オンデマンドの支払いをオフにしていれば週の枠を使い切った時点で止まる (旧 Cursor Teams ではオンデマンドが既定でオン)。Gemini のタスクは Gemini アプリの使用量を消費し、上限は週の上限に達するまで5時間ごとに回復する。

Muse の円の料金はいくらか

Meta の公式ヘルプはドル表記で、円の金額は報道によって値が違う。Impress Watch は「2,799円/月~」、SmartScope は2026年10月26日に確認した Android のアプリの表示として3,499円と16,990円を挙げている。実際の金額は、アプリの購入画面の表示で確かめることになる。

まとめ

5つのエージェントは、クラウド上の専用のコンピューターで作業を進められる点では共通するが、日本での提供の確かさ・入口のプラン・承認の決め方・データの扱いがそれぞれ違う。日本での提供開始を公式に告知しているのは Muse で、Gemini のタスクは、日本の Google AI Pro への順次提供が予告され、7月30日に Pro の利用者向けの提供が160を超える追加の国と地域で始まっている (日本を名指しした提供開始の告知は見つけられなかった)。dots は除外地域に日本が入っておらず、Grok Bot は @bot のタグ付け機能の除外地域に日本が入っていない段階にある。

任せる操作の範囲では、利用者が自分で決める部分の大きさが次のように違う。Gemini のタスクは、特に慎重さが要る操作には「常に許可」にしていても毎回の許可を求める (Google ToDo リストの非公開タスクは例外)。dots は、既定の安全ルールと任意のルールで動く。Grok Bot は、自動レビューが既定でオンになっていて (オフにもできる)、そのうえでドキュメントが承認を付けることを勧めている。学習への利用は、Muse が初期設定でオン、Grok Bot は Privacy Mode 次第だ。Gemini は [アクティビティの保存] をオフにすると、フィードバックを送らない限り以降のチャットが学習に使われないが、タスクを使うにはオンにしておく必要がある。悪意のある指示への対策が完全ではないと公式に書いているのは、OpenAI・Grok Bot のドキュメント・Google・Anthropic・Meta だ。

Muse を日本で使い始める手順 (端末・アカウント・プラン・招待コード) と、任せる前に見ておきたい設定は、MetaのAIエージェント「Muse」とは|日本での始め方・招待特典と、任せる前に確かめる設定で順に説明している。

参考資料

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